リスクとストレス|Bonne Santé
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リスクとストレス

9/11/2020
田中 克彦

嫌われるけれども大事

リスクとストレスって、悪いイメージで使うことが多いと思いませんか?
「リスクがある」と言うと、悪いことが起こる確率が高いこと、「ストレスを感じる」と言うと、心身に悪いことと感じませんか?
実は良い意味でのリスクとストレスがあるのです。それをうまく管理、操縦しようとするリスクマネジメント、ストレスマネジメントが存在します。
リスクは目標に対して、上方に、よりいい方に振れる可能性もあれば、下方に、より悪い方に振れる可能性もあります。リスクマネジメントはその下方、悪い方に振れた場合の対処を主に考えます。ですが、逆にいい方に振れた場合の時間や金銭の配分も考慮する必要があると考えられます。
また、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」のことわざがあるように、リスクを取らなければ(虎の住む穴に入らなければ)、リターン(虎の子を得るという成果)が得られにくいという、ハイリスクハイリターンの法則も存在をしていることも事実です。

大切なことを成し遂げるにはストレスが必要

一方、ストレスはストレスチェックの実施が企業に義務化されているように、マイナスのストレスを軽減させるだけが強調されていますが、ストレスが全くないゼロの状態が理想かと言えば、必ずしもそうではありません。
大相撲で、土俵に上がる前の力士が付き人などに、背中をびしっと叩かれているのをご覧になったことがあると思います。またある演歌歌手は、ステージに上がる直前に、周囲のメンバーに、大声で自分の名前を呼んでもらうそうです。このように、自分の気持ちを高め、集中力を増すためにはストレスを高めることが求められます。

ストレスコントロールができますか?

人間はストレスがゼロであれば、毎日、何の刺激も張り合いもなくのんびり過ごすことになりますが、それで幸せでしょうか?そうです。必要なときにむしろ、ストレスを適度に高めて大切なことを成し遂げることができるようになりたいですね。これがストレスコントロールです。
ストレスが高すぎると感じたときは、どうそれを低めるか、またはストレスをどう一定水準まで高められるか、難しいとは思いますが、経験を積んで体得することが求められます。もちろん、ストレスマネジメントを学ぶこともできます。私自身のストレス低減法は入浴(ややぬるい湯に30分)やジムでのエクササイズ、プールで泳ぐことなどです。しかし、適切なストレスまで高める方法はいまだに体得できていません。
私たちは長い人生の中で、自分自身の生きる目標のために、いかに上手にリスクとストレスに付き合い、コントロールできるかで、相当、日々の生活が変わると思います。


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田中 克彦
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリー
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリーのシニアコンサルタント。 1954年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部経済学科卒。日本発条㈱に1976年4月~2019年3月在籍し、経理部や人事部、同社健康保険組合常務理事を経験。その才能は多彩であり、多くの資格を持つ(労働安全衛生トレーナー、第一種衛生管理者、心理相談員、ストレスマネジメント検定(マスターコース)、キャリアコンサルタント、健康経営アドバイザー)
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