
特定健康診査と特定保健指導は、2008年から国が実施を義務づけた、保健事業です。いわゆるメタボ診断ですね。おなかの周りに内臓脂肪がどの程度あるかを診断し、その結果によって食事や生活について医師などから指導が行われます。
特定健康診査の結果よって、対象者は3つに分けられます。初めに「情報提供」対象者。これは特定保健指導の対象外です。ただ、健康な方以外に治療中の方も含まれますので、一定の情報提供は行います。次に「動機づけ支援」対象者です。これはイエローカードです。生活習慣病の発症リスクが中程度あります。最後は「積極的支援」対象者です。これはレッドカードです。生活習慣病の発症リスクは高く、放置できません。
このように特定保健指導は2種類あり、これを医師、歯科医師、保健師、看護師、管理栄養士が担当して対象者を指導します。指導方法は面談、電話、メールなどです。期間は3~6か月を要します。
内臓脂肪の増加が糖尿病やほかの生活習慣病に直結し、これが国の医療費負担を押し上げています。食事や運動などで生活習慣を改善すれば、生活習慣病にかかるリスクを減らすことができます。
特定保健指導は、将来病気になる人を少なくすることで、増え続けている医療費を下げようという試みなのです。
私自身はこの特定保健指導の対象となったことはありませんが、高血圧のために降圧剤を服用しているので、「情報提供」対象者です。
自身の体験から感じるのは、もし体重を減らしてダイエットを目指すのであれば、若い年代は運動、中高年は食事を気にすることに効果がありそうです。ですから、40歳以上が対象となるこの制度では、40歳代は運動を中心に、50歳以上は食事中心に生活習慣を改善するのがいいと考えています。
対象となった場合、健保組合がいい機会をくれたと前向きに受け止め、面倒がらずに地道に努力を続けてほしいです。特定保健指導は大変ですが、それが皆さんの将来のため、ひいては日本の将来のためでもあるからです。
