秋に旬を迎えるぎんなん(銀杏)は、イチョウの実から採れる日本ならではの季節の味覚です。もちもちとした独特の食感とほろ苦さが特徴で、茶碗蒸しや炊き込みご飯などに使われます。香ばしさとともに、栄養価も意外に高く、少量でも満足感がある食材です。
栄養価
ぎんなんには、以下のような重要な栄養素が含まれています
- カリウム:血圧を調整し、むくみ予防に役立ちます。
- ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える働きがあり、疲労回復をサポートします。
- ビタミンC:抗酸化作用があり、免疫力を高めます。
- 銅:鉄の働きを助け、赤血球の形成をサポートします。
- 食物繊維:腸内環境を整える働きがあります。
※ただし、食べすぎには注意が必要です。ぎんなんに含まれる「メチルピリドキシン」という成分は、大量摂取により中毒症状を引き起こす恐れがあります(成人で10〜40粒が目安とされます)。
期待できるメリット
ぎんなんの主な期待できるメリットは次の通りです
- むくみの予防:カリウムが体内の余分な塩分を排出し、むくみを緩和します。
- 疲労回復:ビタミンB1が糖質の代謝を助け、エネルギー不足を防ぎます。
- 美肌・免疫力サポート:ビタミンCが肌や免疫の維持に役立ちます。
- 貧血予防の補助:銅の働きにより、鉄の吸収が促進されます。
簡単レシピ
1. ぎんなんの塩炒り(1人分)
材料
作り方
- フライパンに殻付きのぎんなんを入れ、弱火でじっくり炒る(7〜10分)。
- 焦げ目がつき、はじけてきたら火を止め、塩をふっていただく。
- ※キッチンペーパーと封筒に入れてレンチン加熱する方法もあります(加熱しすぎに注意)。
2. ぎんなん入り茶碗蒸し(1人分)
材料
- 卵:1個
- 出汁:150ml
- 醤油・みりん:各小さじ1/2
- ぎんなん(殻をむき、薄皮も除いたもの):3粒
- 好みの具材(鶏肉、しいたけ、かまぼこなど):適量
作り方
- 卵と出汁、調味料を混ぜてこす。
- 器に具材とぎんなんを入れ、卵液を注ぐ。
- 蒸し器または電子レンジで加熱(目安:蒸し器で弱火15分/レンジならラップして500Wで3〜4分)。
調理のポイント
- ぎんなんの殻をむく際は、ペンチや専用のぎんなん割り器を使うと安全で簡単です。
- 茶碗蒸しや炊き込みご飯など、加熱料理に入れることで苦味が和らぎ、香ばしさが引き立ちます。
- 調理済みでも食べ過ぎには注意し、一度に10粒以内を目安にしましょう。
購入時の選び方
- 殻がしっかり硬く、色が白っぽくツヤのあるものを選びましょう。
- 殻にヒビが入っていたり、カビ臭いものは避けましょう。
- むきぎんなんを購入する場合は、消費期限を確認し、冷蔵保存しましょう。