【梅毒急増中】梅毒の原因、症状について解説|Bonne Santé
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【梅毒急増中】梅毒の原因、症状について解説

9/29/2022
中川 八十彦

梅毒患者が急増しています

梅毒の患者数は、1967年の1万1,000人を最多とし、おおむね減少傾向にありましたが2010年以降は増加に転じています。最近は2019〜2020年は減少したものの、2021年には、7,983人(暫定数)の梅毒患者が報告され、高い水準が続いています。
そもそも梅毒はSTI(性感染症)の一種で、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症します。梅毒トレポネーマ菌の特性として、低酸素状態でしか長く生存できないため、感染の殆どは粘膜同士の接触によって起こります。
症状としては、性行為後3~6週間の潜伏期を経て患部(性器や口の中)に初期硬結、硬性下疳と呼ばれるしこりができます。このしこりには痛みがなく、何も治療をしなくても数週間で治ります。ここで注意したいのは、梅毒が治ったわけではないということです。その後、4~10週間の潜伏期を経て、全身に多彩な皮疹、粘膜疹、扁平コンジローマが出現します。さらに発熱、倦怠感等の全身症状に加え、泌尿器系、中枢神経系、筋骨格系の多彩な症状を呈することがあります。これらの症状も何も治療をしなくても治ります。この段階で治療をしないと長い潜伏期の後に更なる症状があるのですが、流石に患者さんも病院に行くようでこれより進行する例は少ないようです。なお、抗菌薬を内服することで治療します。治療しても再感染するので、予防が必要です。

予防方法等は以下の参考文献をご確認ください。

参考文献

政府広報オンライン 梅毒が感染拡大中!一人ひとりが予防と検査を!
厚生労働省 オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A
厚生労働省 梅毒に関するQ&A
国立感染症研究所 梅毒とは


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中川 八十彦
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリー
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリーのマネージングディレクター。 1995年、横浜生まれ。東京農業大学醸造科学科の学士課程を修め、菌類と日本酒の生化学的な理解を深めた。卒業論文は『古細菌の単離と系統解析』。その後、株式会社東芝デジタルソリューションを経て株式会社オゾンヘルスケアラボラトリーに入社。
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