言わずもがな、お酒は飲まない方が健康に良いですが、そうは言っても飲みたくなるのが人の性です。そこで今回は、あまり啓発されていないけれど重要な短時間の多量飲酒(ビンジ飲酒)の危険性について解説します。
みなさん、急性アルコール中毒には気を付けていると思います。しかし、飲酒後の外傷にも注意が必要です。往年の酒飲みから話を聞くと、飲酒後の事故は決して珍しくありません。例えば、階段から落ちて流血したり、公園の遊具に頭を打ったり、車との事故で重傷を負ったケースもあります(筆者がBarで聞き取り調査しました)。なので飲酒後は特に交通事故に気をつけてください。帰るまでが飲み会です。
筑波大学の大学生を対象とした研究によると、以下のことが分かりました。これは、急性アルコール中毒だけでなく、ビンジ飲酒への注意も重要であることを示しています。
ビンジ飲酒とは、2時間程度の短時間で純アルコール50gを摂取することです。これは、ビールであれば約1リットル、日本酒で2.5合、ウイスキーで5ショットに相当します。
居酒屋での飲み放題はしばしば2時間制となっており、楽しい時間はついつい飲み過ぎてしまうことがあります。ラストオーダー時の追加注文で最後に沢山注文したい気持ちも分かりますが、自分がどれだけ飲んだかを意識し、ビンジ飲酒にならないように注意してください。もし、もっと飲みたいなら、店を変えて時間をおくことで、ビンジ飲酒を避けることができます。しかし、序文に戻りますが、最も健康的な選択は、そもそも酒を控えることです。
筑波大学 アルコール過剰摂取は怪我の元 ~大学生の飲酒教育、もう1つの必要性~
保健指導リソースガイド 「2時間の飲み会」の危険 アルコールのイッキ飲み・アルハラを防止