
健康寿命は耳にすることが多いと思いますが、健康年齢*1という言葉を知っていますか?これは、ある会社が作った自分の健康状態を把握するための指標です。健康診断の結果から、自分の身体が何歳相当であるかを統計的に判定するというものです。何かと年齢を気にする日本人の傾向をうまく利用しているように思います。
生命保険会社のホームページの中には、健診結果の数値を使って簡単に健康年齢を測ることができるものがあります。自分の健康状態が実年齢に対して若いのか、それとも老いているのか、とても気になるところです。私も毎回の健診結果から健康年齢を測っては一喜一憂しています。
健康年齢について考えたいことが2点あります。
一つは検査結果の数値の妥当性です。健康年齢の基礎となる検査結果は常に正確なのでしょうか?検査の時期はいつも同じでしょうか?検査時の体調や環境はどうでしょうか?
私は人間ドックの結果をホームドクターに見せたところ、「汗かきのあなたなら夏に受診した尿酸値は高くて当然、気にすることはない」と言われたことがあります。このように、検査時の状況によっては検査結果に影響が出ていることもあるでしょう。
もう一つは、健康年齢は統計的に算出されるということです。検索結果が良いと若く、悪いと老いていると判断されます。しかし、例えば高齢になると健康状態の個人差は大きいはずです。私には単純な平均値との比較にはそれほど大きな意味があるようには思えません。
重要なのは、過去の数値との比較ではないかと私は考えています。特定健診の問診に「20歳時の体重と比較しての増減」と問うものがありますが、いい設問だと思います。
ボブ・ディランはMy Back PagesでAh, but I was so much older then I'm younger than that now(昔の自分は大人ぶっていたけれど、今の自分の方が若々しい心を持っている。)と歌っています。また、美空ひばりさんの残した言葉に「今日の我に明日は勝つ」というのがあります。大切にしたいのは検査結果が前回に比較してどう変化したかです。
私は誰かと比較してではなく、昨日より若くありたいので、毎日10,000歩以上歩き、簡単な筋トレとストレッチを欠かさないように努力しています。みなさんにも昨日の自分より若くあるために健康であるための行動を取っていただけたら幸いです。
*1)https://kenko-nenrei.jp/guide.html
